相続通信 2019年1月号
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生前に準備をしましょう

 

 昨年の12月22日に開催した「家族のための相続セミナー」には、多くの方がご出席いただき、ありがとうございました。そのセミナーで、私はエンディングノートの講師を担当させていただきました。今回は、エンディングノートを通じて生前にどのような準備が必要なのかを見ていきたいと思います。

通帳はどこ?

 

 エンディングノートの中には、自分がどのような財産を持っているかを書く部分があります。どの銀行のどの支店にいくらの貯金があるのか、土地や建物はどこにあるのか、という内容です。

 通帳を自分一人で抱え込んでいる場合、家族はいくらの貯金があるのかわかりません。

 また、通帳自体が家のどこに置いてあるのかもわかりません。せっかく家族にお金を残したつもりでいたのに、通帳の存在がわからず、そのまま凍結されたままになってしまう可能性もあります。

どの財産を誰に遺したいのか

 

 エンディングノートに財産を書いたら、今度はどの財産を誰に遺したいのか書きます。遺言書のような法的効力はありませんが、どういった理由で遺したいのかを書くことによって、自分の思いが家族に伝わり、争いをある程度避けることができます。

直接伝えよう

 

 エンディングノートに書くというのも一つの方法ではありますが、一番は家族が集まった時に自分の口から直接伝えることです。前述しましたが、自分がどういった理由で財産を誰に遺したいのかも伝えましょう。

その上で、家族の意見を確認することも重要です。

病気になった時やお葬式の時は?

 

 エンディングノートには、自分が病気になった時に、延命治療を望むか否か、お葬式の場所や規模、葬儀のお伝えをする方を書く部分があります。延命治療については、言葉を発することができる状態なら良いのですが、そうでない場合や痴呆の場合には、家族にその酷な決定を委ねることになります。

お葬式の場合には、友人知人関係を家族が全て把握するのは難しいため、予め名簿を作っておけば、連絡もれも防げます。

年に一度は見直そう

 

一年経てば、財産の増減や身の回りの状況も変化します。
年に一度は見直し、エンディングノートを作り上げていきましょう。

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